天然水の意味~ミネラルウォーターとの違い~


世の中には多くの水が出回っています。
最も身近なのが水道水で、この他にもボトリングされた水やウォーターサーバーの水、海洋深層水、ミネラルウォーターに天然水などなど、水は名前を変えられて販売されています。

健康にも気を使い、体に良いとされる水を飲む方もいるなどその需要は尽きることがありませんが、それではどの水がどれにカテゴライズされ、また健康に対してどのように作用してくれるのでしょうか。
天然水が持つ特徴について見ていきましょう。

水道水は消毒済み

家に供給されている水道水は塩素で消毒されており、飲用水、生活用水として使用しても著しい害が出ないような処置が施されています。

しかし、近年では消毒の際に使用される塩素は、摂取し過ぎてしまうと健康被害をもたらす可能性があることが分かってきました。
具体的にはガンの原因にもなる可能性があったり、動脈硬化、アレルギーの原因になったり、この他にも肌や髪にも悪影響が出る可能性があることが分かっています。

塩素は使用すれば水の中にいる細菌を消毒する作用もあるため、一見すると私達の味方であるようにも思えますが、それは間違いで、使用方法が適切でないと健康を損なう危険な存在です。
こういった事情があるからこそ、塩素で消毒していなくても健康に無害な天然水が求められており、ボトリングされて販売され、ビジネスとして成り立っているのです。

天然水の工程は細かく規定されている

よく天然水と混同してしまいがちなのがミネラルウォーターです。
「よく分からないけど、水道水よりも安全な水で、栄養分も入ってるんでしょ?」と考えている方、間違ってはいませんが正解でもありません。

天然水とミネラルウォーターの一番の違いは、殺菌の過程にあります。
天然水という名前を付けるためには、ろ過、沈殿、加熱殺菌のみで殺菌を行わなければなりません。

これに対してミネラルウォーターはいくぶん制限も少なく、天然水の過程に加えて化学的な処理を行うことも許されています。

農林水産省の品質表示ガイドライン
農林水産省の品質表示ガイドラインでは以下のように説明されています。

1、 ナチュラルウォーター(天然水)
特定の水源から採水された地下水を原水とし、沈殿、ろか、加熱殺菌以外の物理的、化学的処理を行わないもの。

2、 ミネラルウォーター
品質を安定させる目的などのためにミネラル調整、ばっ気、複数の水源から採水したナチュラルミネラルウォーターの混合などが行われているもの。

3、 飲用水、ボトルウォーター
ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウォーター及びミネラルウォーター以外のもの(水道水を含む)

ミネラルウォーターという品名で販売されている商品は、実は人の手によって加工されていてもこの名前を称することができ、またその商品は天然水程の自然性が高い水ではないことが分かります。
健康的であるかどうかはさて置いて、天然水とミネラルウォーターという名前にはこのような隠された意味合いがあるのです。

商品名は売上にも大きく関係する部分で、とある企業のお茶は商品名を変えただけで売上も大幅にアップしたという前例もあります。

商品名は商品のイメージを良くするために不可欠な存在ですが、しかしながら偽って販売することは法律で認められていません。
中には法律スレスレ、グレーゾーンの名前で販売されている商品も多いですが、私達消費者は選ぶ側の立場にありますので、正確に情報を掴み、選んでいく必要があります。

まるで狐と狸のばかし合いですね。
あの手この手で販売する企業に対し、私達は納得のいく買い物ができるようにしなければなりません。

天然水は無害の水

天然水やミネラルウォーターを飲むと健康になる、というイメージがすっかり定着していますが、これは本当なのでしょうか。
本当のところは「健康になる」のではなく「害をなくす」と表現した方が正しいかもしれませんね。

水道水を飲むことが悪いというわけでは決してありませんが、程度は非常に低いにしろ病気の原因になってしまう可能性をはらんでいるわけですので、これを排除することで身体への害をなくすと言った方が正しいです。
身体の健康は飲み水だけで決まるわけでも、食事だけで決まるわけでも、運動だけで決まるわけでもありません。

全てがバランス良くなされていることこそが重要であって、飲み水に関して言えば、天然水を飲むことはその内の一要素を満たす、ただそれだけを意味しています。
全てにおいて健康的で健全な生活を送っている、病気にかからないようにするためにはこの考え方が大前提となります。

天然水やミネラルウォーターを飲む人を見る目は徐々に変化してきました。
以前ならば高いお金をかけてこれらの水を進んで飲む人を蔑視する傾向もありましたが、近年では水道水の消毒に使用されている塩素が体に悪いということも認識され始めてきています。

飲む水を変えたからといってすぐさま劇的に体調が変化するわけでは決してありませんが、健康への第一歩として、皆さんもまずは飲み水から変えてみてはいかがでしょうか。